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第70話:人間工学〜椅子とカット〜
おそらく美容師、理容師の皆さんはカットをするときに、お客さんをセット椅子に座らせていると思います。椅子は人間工学において古くから研究されている対象ではありますが、いまだに研究しつくされた、というものでもありません。人間という生き物は2足歩行を行なうための骨格をしており、”座る”姿勢はそれだけで背骨に負担を掛けている状態です。つまり、もともと負担のかかる姿勢から、できるだけ負担を取り除こうとしているので、ゴールにたどり着くのが難しいのです。
 
また、多くの椅子に関する研究は、座る側の人を中心に考えられています。美容室でいうとお客さんの座り心地のことです。これが美容室のセット椅子となると話が複雑になります。お客さんの座り心地がいいのはもちろんですが、美容師、理容師さんがカットするという作業も考慮しなければなりません。
 
美容師、理容師のみなさんはお客さんの背の高さ(座高)によってセット椅子を、上下に調整しています。理想を言えばお客さんをカットしやすい高さまで自在に調整できれば良いですが、大きな上下動はお客さんいにとって不快な思いにつながります。市販のセット椅子には、一定の調整幅しかありませんが、構造上の問題だけでなく、そういった理由もあるはずです。
 
したがって、セット椅子の調整範囲を超える部分では、美容師、理容師が作業しやすい高さに自身の体を動かして合わせなければなりません。しかし、身体的には姿勢が悪くなって余計な負担が多くなるので、腰痛の原因になってしまいます。この問題を解決するのは難しいと思いますが、できるだけお客さんには安定して座れる椅子を用意して、カットをするときはできる範囲で高さの調整などを行なうようにしなければなりません。