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第71話:人間工学〜手とハサミ〜
また、手とハサミについても人間工学は大切です。人は指の太さや大きさなど個人によって違いがあります。セット椅子のような製品は、体の大きさに対してある程度「大は小を兼ねる」で解決できるところもありますが、ハサミのような個人で所有するプロツールでは、個人による好みの差が大きくなります。
 
しかし、売られているハサミに関して、機械加工のハサミはもちろん、手造りのハサミとはいっても、ある程度は量産品の範ちゅうに入ります。理想はすべてのハサミを1丁ずつユーザー(美容師、理容師)に合わせ、ゼロから製造していくことです。現状では多くのコストがかかってしまい、現実的には難しくなっています。
 
ここで、ユーザーの好みには差があるのに、製品は量産しなければならないという矛盾が生まれます。この矛盾を解決するために、ユニバーサルデザインという概念が重要になります。ユニバーサルデザインとは「できるだけ多くの人が利用できるデザインにすること」という基本的な考え方を持っています。ミズタニのFitシリーズ(図5-2)は三角形のハンドルをしています。角にある2辺に挟まれた空間では、細い指の人でも太い指の人でもハサミを保持できるように考えられています。
 
しかし、できるだけ多くの人に使ってもらえるように考え出された形ではありますが、100%カバーできるわけではありません。指の太さに限らず、使い方も十人十色なので、どうしても合わない人がいるのも事実です。このような場合にも解決策はあります。アタッチメントとして指穴リングを取り付ける方法です。指の細い人であればかなり解消できるようになります。さらに、リングのサイズを加工して大きくしたり小さくしたりと、カスタマイズすることで指の細い人でも太い人でも、ゼロから作るよりもはるかに安いコストで好みのハサミを得ることができるようになります。
 

図:5-2