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第72話:毛を持つのは哺乳動物だけ
人をはじめとする哺乳動物の特長は、少数の胎児を子宮で育み大きくしてから産みます。さらに大きな特長として、哺乳動物は体毛に覆われています。クジラやイルカは水中で生活することを選んだために、体はツルツルしています。しかし、それ以外のすべての哺乳動物は毛で覆われています。これは哺乳動物が地上で暮らしていくために、なくてはならないものだったのでしょう。毛で覆うことの最大のメリットは保温にあります。哺乳類と鳥類は恒温動物であるために、常に体内で熱を発生する必要があります。断熱に効果的なのは、空気の層を身体のまわりにつくることです。61話〜66話でも説明したように髪には神経がなく、死んだ細胞からできていますから、毛そのものからの熱の放熱は非常に少ないことが理解できます。まさに理想的な保温組織といえます。
 
2つめの効果は、太陽熱によって体が熱くなりすぎないように、さらに有害な紫外線から脳を守る保護効果があります。3つめは外敵に見つかりにくくするために保護色を与えます。たとえば夏と冬では体毛が変化する動物がいます。4つめはセンサー機能があり、毛が何かにふれると、その刺激が脳に伝えられます。これによって暗闇でも行動することが可能になります。5つめはコミュニケーションに関する機能です。哺乳類には2つの汗腺(アポクリン腺とエクリン腺)がありますが、アポクリン腺からはさまざまな匂いが分泌されています。この匂いは異性をさそうフェロモン効果をもっていると考えられています。人はわき毛や陰毛などの長毛にアポクリン腺がみられます。